医療法人化のメリットとデメリットを教えてください

メリット

1)節税効果
クリニックの所得が2000万円以上あれば、節税効果があります。
個人事業主の場合、所得税は最高税率45%(+市民税)ですが、法人税は23.2%ですので、クリニックに内部留保金が貯まります。

2)給与所得控除による節税(220万円まで)
医療法人化で先生は役員報酬となるため、給与所得控除を受ける事ができます。 また、先生への役員報酬は、クリニックの収益に応じていくらでも上げられます。

3)理事長の退職金の支給による節税
将来売却をお考えでしたら、先生が退職される場合は、内部留保金から退職金が支給され、法人の経費にする事ができます。

4)生命保険料の活用
個人事業の場合は、年間12万円までの所得控除が限度になりますが、法人の場合は、金額の制限はなく、生命保険の効果的な活用により、経費にしながら退職金の積立やリスクへの備えを取る事ができます。

5)奥様への役員報酬が支払われます。
しかし、税務署の調査があった場合、「高い」と修正を求められる場合があるので、あらかじめ仕事内容を書面で明記して残しておくと良いかと思います。

6)繰越欠損金の活用
個人事業の繰越欠損金(債務超過)の繰越期間が3年間に対し、法人の場合は10年間繰越す事ができます。

デメリット

1)社会保険の強制加入
法人化すると先生を含めたスタッフは全員の社会保険が強制加入となり、クリニックにとっては経費が多くなります。
また、これらの手続きは社会保険労務士の仕事になりますので手数料を支払うことになります。

2)事務手続の増加
提出書類が多くなり、それに伴って税理士事務所や司法書士事務所に支払う金額が大きくなることです。

3)残余財産は国等に帰属する
医療法人を解散した場合、残った財産は国等に帰属する事になるとのことですが、解散や譲渡の場合は理事長等に退職金を支給する事で内部留保金が残らないよう計画的に解散・清算することで対応できますので問題ないとのことです。

4)閉院する場合は事務処理に半年から1年かかります。譲渡の場合は、時間はかかりません。

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